TORUTEブログ

2026年7月

親の会社を継ぐべきか迷ったら?~判断のポイントと承継の進め方をわかりやすく解説~

2026/07/16 09:04|カテゴリー:後継者

親の会社を継ぐべきか迷ったら?判断のポイントと承継の進め方

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「親の会社を継ぐべきか迷っている」――そんなご相談を、後継者候補となるお子さま世代から数多くいただきます。会社への思い入れがある一方で、借入金や将来性への不安から、なかなか決断できないという方も少なくありません。この記事では、親の会社を継ぐかどうかを判断するために確認しておきたいポイントと、承継を決めた後の進め方を整理してお伝えします。

結論:継ぐかどうかは「感情」ではなく「事実」で判断する

まず大切なのは、「親に申し訳ない」「自分しかいない」といった感情だけで決めないことです。もちろん家業への思いは尊いものですが、会社を継ぐことは経営者として従業員やその家族の生活を背負うことでもあります。財務状況・事業の将来性・自分自身の意思という3つの事実を冷静に確認したうえで、継ぐ・継がない・第三者へ承継する(M&A)といった選択肢を比較することが、後悔のない判断につながります。

継ぐ前に必ず確認したい3つのこと

親の会社を継ぐ前に確認したい3つのこと:財務の実態・事業の将来性・自分の意思

1つ目は財務の実態です。借入金の残高や個人保証の有無、直近数年の利益の推移を把握しましょう。2つ目は事業の将来性で、取引先の安定度や業界の動向、自社の強みが今後も通用するかを見極めます。3つ目は自分の意思とキャリアです。経営者として何を実現したいのか、家族の理解は得られているのかを確認します。この3点が整理できると、漠然とした不安が「具体的に検討すべき課題」に変わります。

承継を決めたら押さえておきたい進め方

継ぐと決めた後は、いきなり経営を引き継ぐのではなく、計画的な準備が重要です。まずは親(現経営者)と承継の時期や役割分担を話し合い、数年かけて経営に関わりながら引き継ぐのが理想です。あわせて、自社株式の移転にかかる税負担や、事業承継税制・各種補助金といった支援制度も検討対象になります。ただし税制や補助金は要件や公募回によって内容が変わるため、必ず最新の情報を確認し、税理士や専門家にご相談ください。

まとめ

親の会社を継ぐかどうかは、人生を左右する大きな決断です。だからこそ、感情だけで抱え込まず、財務・将来性・自分の意思という事実に基づいて、第三者の視点も交えながら整理することをおすすめします。TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、後継者候補の方が抱える「継ぐべきか」という段階からのご相談を承っています。継ぐ場合の準備はもちろん、継がない選択肢まで含めて一緒に考えますので、お気軽にご相談ください。

事業承継補助金は親子間でも使える?~対象要件と申請のポイントをわかりやすく解説~

2026/07/12 14:41|カテゴリー:事業承継

事業承継補助金は親子間でも使える?

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「親の会社を継ぐことになったが、事業承継の補助金は親子間でも使えるのか?」というご質問は、当社でも特に多くいただくものの一つです。今回は、国の「事業承継・M&A補助金」が親子間の承継で使えるのかどうか、対象になりやすいケースと申請のポイントを整理します。

事業承継・M&A補助金とは

事業承継・M&A補助金は、中小企業庁が実施している、事業承継やM&Aをきっかけとした新しい取り組みを支援する補助金です。承継後の設備投資や販路開拓にかかる費用、M&A時の専門家活用費用(仲介手数料やデューデリジェンス費用など)、承継に伴う廃業・再チャレンジ費用などが、枠ごとに支援対象になります。2026年も新たな公募が行われており、枠や類型によって補助上限額や補助率が異なります。公募は期間限定で行われるため、「使えるタイミングを逃さないこと」が何より重要です。

親子間の事業承継でも対象になる?

結論からいえば、親子間の承継(親族内承継)でも対象になり得ます。事業承継・M&A補助金は、M&Aによる第三者承継だけでなく、親族内承継や従業員承継も広く対象にしてきました。ただし、ここで注意が必要なのは、「単に会社を引き継ぐだけ」では補助対象にならないという点です。

対象になりやすいケース・注意が必要なケース

親子間承継と補助金の対象

この補助金の基本的な考え方は、「承継を機会とした経営革新(新しい挑戦)を後押しする」ことです。したがって、同じ親子間承継でも、内容によって向き不向きがあります。

たとえば、息子さんが会社を継いだ後に新サービスを立ち上げる、設備を刷新して生産性を高める、新しい販路を開拓する――このような「承継+新しい取り組み」があるケースは対象になりやすいといえます。一方で、株式や代表権を移すだけで事業内容に変化がない場合や、公募要領が定める承継期間・要件から外れる場合は、対象外となることがあります。また、公募回によって要件が見直されるため、最新の公募要領での確認が欠かせません。

申請のポイント~早めの準備がすべて~

申請にあたっては、次の点を押さえておきましょう。まず、申請には「gBizIDプライム」という電子申請用のアカウントが必要で、取得に時間がかかることがあります。次に、経営革新等支援機関(認定支援機関)の関与が求められる類型があり、事業計画の作り込みが採択率を左右します。そして何より、公募期間は限られているため、承継の予定が見えてきた段階で「補助金を使えるスケジュールかどうか」を逆算しておくことが大切です。採択は審査制であり、申請すれば必ず受給できるものではない点にもご注意ください。

まとめ~親子間承継こそ計画的に制度を活用しましょう~

親子間の事業承継でも、承継を機に新しい挑戦をするのであれば、事業承継・M&A補助金を活用できる可能性は十分にあります。大切なのは、最新の公募要領で要件を確認し、承継のスケジュールと申請のタイミングを合わせて計画することです。制度の細かな要件判断や税制との組み合わせについては、専門家にご相談ください。TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、事業承継・M&A・財務コンサルティングを通じて、補助金活用も含めた承継計画づくりをサポートしています。親子間の承継をお考えの方も、どうぞお気軽にご相談ください。

後継者育成の進め方~計画的に次世代リーダーを育てる5つのステップ~

2026/07/11 10:59|カテゴリー:後継者

後継者育成の進め方

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「後継者は決まったが、まだ経営を任せるには不安がある」——事業承継を考える経営者から、こうしたお声をよくいただきます。承継を成功させる鍵は、後継者を「決めること」以上に「育てること」にあります。今回は、後継者育成を計画的に進めるためのステップと、経営者が意識したいポイントを整理します。

なぜ後継者育成には時間がかかるのか

中小企業の経営者は、営業・財務・人事・技術など、あらゆる領域を一人で担ってきた方が少なくありません。その知識や判断力は、長い年月をかけて現場で培われたものです。後継者がこれらを引き継ぐには、単なる引き継ぎ書では足りず、実際に経験を積みながら学ぶ時間が必要になります。一般に、後継者育成には5年から10年程度を要するとも言われます。だからこそ、承継の「その日」から逆算し、早めに着手することが重要です。

後継者育成の進め方

後継者育成の5ステップ:現状把握・育成計画の策定・実務経験・権限委譲・経営者としての完成

育成は行き当たりばったりではなく、段階を踏んで進めると効果的です。まず「現状把握」で後継者に必要な能力と現在のレベルの差を確認し、「育成計画の策定」で身につけるべきスキルと期限を明確にします。次に「実務経験」として各部門をローテーションで経験させ、経営全体を俯瞰する視点を養います。そのうえで「権限委譲」により徐々に意思決定を任せ、最後に「経営者としての完成」を目指します。段階ごとに到達目標を設定すると、後継者本人も成長を実感しやすくなります。

社内外の育成の場を活用する

育成は自社内だけで完結させる必要はありません。取引先や金融機関との関係づくり、業界団体での交流、外部の後継者育成塾やセミナーなど、社外の学びの機会は後継者の視野を大きく広げます。熊本県内でも、商工会議所や公的支援機関が後継者向けの研修や交流の場を提供しています。自社の経営に閉じこもらず、外の世界で経営者仲間や助言者と出会うことが、承継後の孤独を和らげることにもつながります。

経営者が意識したい「任せる勇気」

後継者育成でつまずきやすいのが、現経営者が仕事を手放せないケースです。「まだ任せられない」と感じるうちは、後継者も本気の当事者意識を持ちにくくなります。多少の失敗は成長の糧と捉え、責任のある仕事を任せていく姿勢が求められます。とはいえ、経営者保証や株式の扱いなど、承継には税務・法務が絡む論点も多くあります。判断に迷う場面では、早めに専門家にご相談ください。

まとめ

後継者育成は、計画的に、そして早めに取り組むことで着実に前へ進みます。現状把握から始まる段階的な育成と、社内外の学びの場の活用、そして経営者の「任せる勇気」——この3つが揃ったとき、承継は単なるバトンタッチではなく、企業を次のステージへ押し上げる契機となります。TORUTEは熊本市・八代市を中心に、事業承継・M&A・財務コンサルティングを通じて後継者育成のご相談を承っています。承継に向けた第一歩について、お気軽にご相談ください。