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事業承継

その仲介会社は国に登録されている?~M&A支援機関登録制度と、補助金が使える相談先の見極め方~

2026/09/14 17:07|カテゴリー:事業承継補助金・助成金

その仲介会社は国に登録されている?M&A支援機関登録制度と、補助金が使える相談先の見極め方

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「知り合いの紹介で仲介会社と契約したのですが、補助金は使えますか」。熊本市や八代市のご相談で、こうしたお尋ねをいただくことがあります。事業承継・M&A補助金の専門家活用枠は、仲介手数料などの一部が対象になる制度ですが、支払先が中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録された事業者であることが前提とされています。契約を交わした後で気づいても、原則として後戻りはできません。今回は申請手順ではなく、「相談先が登録されているかを契約前に確かめる」という一点に絞って整理します。

熊本の相談室で、経営者とアドバイザーが登録の有無と契約書類を一緒に確認している様子

M&A支援機関登録制度とは何か~登録の有無で、専門家活用枠の補助対象になるかどうかが変わる

M&A支援機関登録制度は、中小M&Aガイドラインの遵守を宣言した支援機関を中小企業庁が登録し、公表している仕組みです。利用者からの情報提供を受け付ける窓口も設けられています。押さえておきたいのは、この登録が補助金の入口条件になっている点です。熊本の現場でも「担当者の対応は丁寧だったのに、登録がなく補助対象にならなかった」という例があります。登録がないこと自体が問題なのではなく、あくまで制度上の線引きです。対象経費や要件は公募回ごとに見直されますので、最新の公募要領をご確認ください。

契約前に確認する~登録データベースでの調べ方と、見積書・契約書で確認したい項目

契約前に踏みたい4つの確認(登録検索・当事者名の照合・見積書・専任条項とテール条項)

確認自体は難しくありません。中小企業庁が公表している登録支援機関のデータベースで、名称や所在地から検索できます。熊本県で絞り込めば、県内に拠点を置く機関の一覧も確認できます。大切なのは、名刺の社名ではなく、契約書に記載される契約当事者名と登録名が一致しているかを照合することです。グループ会社が複数あり、営業担当の所属と請求書の発行元が異なっていた、というケースは珍しくありません。あわせて見積書では、着手金・月額報酬・中間金・成功報酬・最低報酬・実費の別、消費税や調査費用の扱いを確認しておくと、後の申請で迷いません。補助対象となるかは個別事情により異なりますので、判断に迷う段階で専門家にご相談ください。

登録されていれば安心とは限らない~手数料体系・専任条項・テール条項は自分で読む

登録はあくまで出発点です。実務で差が出るのは契約条件のほうです。まず手数料体系。株式価額を基準とするか移動総資産を基準とするかで、同じ譲渡額でも報酬は大きく変わります。最低報酬の水準も要確認です。次に専任条項。契約期間中は他社に相談できない内容であれば、期間と解除の条件を必ず読んでください。そしてテール条項。契約終了後の一定期間内に成立した場合も報酬が発生する定めで、対象となる相手先の範囲と期間には差があります。熊本県内の同業者や取引先、親族承継の可能性も並行して考えたい会社では、こうした縛りが経営判断を狭めることがあります。

熊本の1000万円以下の少額案件で相談先をどう選ぶか~情報提供窓口と、迷ったときの進め方

八代市の小売業や熊本市郊外の建設業、飲食・運送など、譲渡額が1000万円に届かない規模のご相談も多くいただきます。こうした案件では、最低報酬の水準によっては手取りが大きく目減りしたり、採算が合わないとして断られたりすることもあります。熊本県事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的窓口や、地域金融機関、商工団体を情報収集の入口として併用し、少額案件に対応できる登録機関を探すのが現実的です。いきなり独占的な契約を結ばず、二社以上から説明を聞くだけでも判断材料は増えます。社名を広く出す前に、匿名の概要書の作り方や情報開示の順番を決めておくことも大切です。

まとめ

補助金が使えるかどうかは、契約書に押印する前に決まってしまいます。登録の有無をデータベースで確かめ、契約当事者名を照合し、手数料体系・専任条項・テール条項を自分の目で読む。この三つを踏むだけで、後悔の多くは防げます。制度の内容や補助率・上限額、要件は年度ごとに変わりますので、必ず最新の公募要領をご確認いただくか、専門家にご相談ください。TORUTE(トルテ)では、熊本市・八代市を中心に、契約前の条件整理から相談先選びまでお手伝いしています。判断に迷われた段階で構いませんので、お気軽にご相談ください。

補助金は採択されれば全額もらえる?~事業承継補助金で対象外になりやすい経費と4つの注意点~

2026/09/13 10:18|カテゴリー:事業承継補助金・助成金

補助金は採択されれば全額もらえる?事業承継補助金で対象外になりやすい経費と4つの注意点

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「事業承継・M&A補助金に採択された」というご連絡をいただくと、私たちも本当にうれしくなります。ただ、そのすぐあとのご相談で多いのが、「採択されたのに、この費用は補助の対象外だと言われた」というものです。採択は“申請した計画が認められた”という段階であって、使ったお金がそのまま全額戻ってくるわけではありません。今回は、熊本市・八代市での相談現場でよく見かける「対象外になりやすい経費」と、事前に押さえておきたい注意点を整理します。

補助金の対象経費を専門家と確認する経営者

採択と交付決定は別のもの

補助金でもらえる額が減る4つの落とし穴(交付決定前の発注・対象外経費・補助率と後払い・証拠書類)

補助金の手続きは、大きく「申請→採択→交付決定→事業実施→実績報告→補助金の入金」という流れで進みます。このうち多くの方が見落とすのが、採択と交付決定のあいだにもうひと段階あるという点です。採択の連絡が届くと、どうしても気持ちが前に出て、専門家との契約を結んだり、設備の発注を済ませたりしたくなります。けれども、一般に補助金は「交付決定の前に契約・発注・支払いをした経費」は対象として認められません。せっかく採択されても、動くのが早すぎたために補助を受けられなかった、というのはとてももったいない結果です。

実際にあったご相談でも、「買い手が見つかりそうだから先に専門家と契約した」「年度内に間に合わせたくて機械を先に発注した」というケースがありました。事業としては正しい判断でも、補助金のルール上は救えないことがあります。動きたくなったときこそ、いったん手を止めて、事務局や支援機関に確認していただきたいところです。

対象外になりやすい経費の傾向

補助対象となる経費は枠ごとに細かく決められており、名目が近くても対象外になるものがあります。相談現場で説明する機会が多いのは、次のような区分です。

ひとつ目は、会社の通常の運転資金にあたるもの。家賃、人件費、水道光熱費、既存借入の返済などは、補助事業のために特別に必要だと切り分けられないかぎり、基本的に対象になりません。ふたつ目は、汎用性の高いもの。パソコンやタブレット、車両などは「補助事業以外にも使える」と判断されやすく、扱いが慎重になります。三つ目は、消費税や振込手数料といった付随的な費用です。そして四つ目が、支払方法の問題です。現金でのやり取りや、証拠が残らない支払いは確認ができず、対象から外れることがあります。

いずれも、公募回によって考え方が変わることがありますので、最終的には必ず最新の公募要領をご確認いただき、判断に迷う部分は専門家にご相談ください。

「全額」ではなく補助率で戻る

もうひとつ、採択後にギャップが生まれやすいのが金額の感覚です。補助金は使った額の全額が戻る制度ではなく、補助対象経費に補助率を掛けた金額が上限額の範囲で交付される仕組みです。たとえば対象経費が300万円で補助率が2分の1であれば、戻ってくるのは150万円という計算になります。さらに、補助金は原則として後払いですので、いったんは自社で全額を支払う必要があります。

熊本の中小企業の場合、この立替えの期間に資金繰りが苦しくなるご相談が少なくありません。採択された時点で、「いくら立て替えるのか」「入金までどのくらいかかるのか」を金融機関にも早めに共有しておくと、つなぎの相談がぐっとしやすくなります。

証拠書類は事業と同時に集める

補助金は、実績報告が通ってはじめて入金されます。このとき必要になるのが、見積書・発注書・契約書・請求書・振込の記録といった一連の書類です。相見積もりが求められる経費もありますので、あとからまとめて用意しようとすると、どうしても穴が出てきます。

おすすめしているのは、案件を進めながら同時に書類を1か所にためていく方法です。専門家との契約書、成功報酬の内訳、設備の仕様が分かる資料などを、日付順にフォルダへ入れていくだけでも、報告時の負担はかなり変わります。書類が揃わずに減額となるのは、内容が悪かったからではなく、記録が残っていなかったからというケースがほとんどです。

まとめ

事業承継・M&A補助金は、承継やM&Aを前に進めるうえで心強い制度です。ただ、採択はゴールではなく出発点で、交付決定のタイミング、対象経費の区分、補助率と後払い、そして証拠書類という4つの点を押さえているかどうかで、手元に残る金額が変わってきます。次回の公募に向けて準備を進めている方も、まずは自社の予定している支出がどの区分にあたるのかを確認するところから始めてみてください。制度の内容や要件は公募回ごとに変わりますので、詳細は必ず最新の公募要領をご確認いただき、判断に迷う点は専門家にご相談ください。

TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、事業承継やM&Aの進め方と補助金の活用をあわせてご相談いただけます。「この費用は対象になるのか」「採択後に何から動けばいいのか」といった段階のご相談でも構いません。お気軽にご相談ください。

事業承継は何歳から始める?~経営者の平均年齢と50代・60代・70代でやるべき準備~

2026/09/10 12:29|カテゴリー:事業承継

事業承継は何歳から始める?

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「事業承継は、まだ元気なうちは考えなくていい」「もう少し歳をとってからで十分」——熊本市や八代市でご相談をお受けしていると、こうした声をよく耳にします。ですが実際には、準備を始める年齢が早いほど、選べる道は広がります。今回は、経営者・後継者の年齢の実態と、50代・60代・70代でそれぞれ何を準備しておくべきかを、熊本の相談現場の視点で整理します。

経営者と後継者が事業承継を話し合う様子

経営者の平均年齢はどのくらい?高齢化の実態

全国の調査では、中小企業の経営者の年齢は年々上がり続けており、平均年齢は60歳を超えているとされています。とくに問題になっているのが、後継者が決まらないまま経営者だけが高齢になっていく「後継者不在」の状態です。熊本県内でも、業績は堅調なのに「継ぐ人がいない」という理由だけで廃業を選ばざるを得ないケースが少なくありません。

平均年齢が上がっているということは、それだけ「まだ承継の準備をしていない会社」が多いということでもあります。だからこそ、平均に流されず、ご自身の年齢と会社の状況から逆算して動き出すことが大切です。

年齢別に見る、いつ・何を準備する?

事業承継の準備には、一般に5年から10年かかるといわれます。年代ごとに「今やっておきたいこと」を押さえておきましょう。

50代でやっておきたいこと

まだ現役感の強い50代ですが、実はここが最も選択肢の広い時期です。後継者候補を見極め、育て始めるのに十分な時間があります。親族に継ぐ意思があるのか、社内に候補がいるのか、あるいは第三者への譲渡(M&A)も視野に入れるのか——この段階で方向性の当たりをつけておくと、後の動きが格段にスムーズになります。

60代で進めたいこと

60代は、方向性を「実行」に移していく時期です。後継者が決まっているなら、株式や資産の移転、金融機関との経営者保証の扱い、取引先への引き継ぎなどを計画的に進めます。まだ後継者が決まっていない場合は、この時期に第三者承継(M&A)を含めて具体的に検討を始めると、慌てずに相手を探せます。

70代から優先したいこと

70代に入ったら、「会社を止めない」ことを最優先に考えます。体調の変化などで急に承継を迫られると、選べる道は一気に狭まってしまいます。後継者がいなければ、廃業の前に「引き継いでくれる相手がいないか」を専門家と一緒に探すことをおすすめします。少額でも第三者に引き継げれば、従業員の雇用や取引先との関係を残せる可能性があります。

会社を次の世代へ引き継ぐイメージ

承継の方法で「年齢の考え方」は変わる

ひとくちに事業承継といっても、誰に引き継ぐかによって、準備に必要な時間や年齢の考え方が変わります。

親族内承継の場合

お子様など親族に継ぐ場合、後継者の育成や、相続を見据えた株式の移転に時間がかかります。早く始めるほど、税負担の対策や相続人間の公平性への配慮もていねいに行えます。50代からの着手が理想的です。

従業員承継の場合

役員や従業員に継ぐ場合は、経営者としての育成に加えて、株式の買取資金や、金融機関からの借入に対する経営者保証をどう引き継ぐかが課題になります。候補者との合意形成に時間がかかるため、こちらも早めの準備が安心です。

第三者承継(M&A)の場合

親族にも社内にも後継者がいない場合の選択肢です。近年は中小企業のM&Aが一般的になり、70代からでも「相手が見つかれば」比較的短い期間で進むことがあります。ただし、良い相手と出会い条件を整えるには相応の準備が必要ですので、「まだ元気なうち」に相談を始めておくと選択肢が広がります。

「まだ早い」と思ったときこそ始めどき ― 準備開始の3つの目安

次の3つのうち、はっきり「はい」と言えないものがあれば、それが準備を始めるサインです。

①後継者の意思を確認できているか。「継いでくれるだろう」という思い込みのまま時間が過ぎているケースは少なくありません。
②引き継ぐものを整理できているか。自社株の評価、借入や保証、許認可、主要な取引先との関係など、引き継ぐ中身の棚卸しができているか。
③承継後の体制を考えられているか。誰がどの役割を担うのか、承継後の会社の形を描けているか。

事業承継を始める3つのステップ

事業承継を始める3つのステップ

実際に動き出すときは、次の順番で進めると迷いにくくなります。まず後継者と承継の方向性を確認し、次に引き継ぐものと課題を整理、そのうえで相談先を決めて計画を立てる——この3ステップです。最初の一歩は、相手や制度を決めることではなく、「自社の現状を客観的に把握すること」から始まります。

まとめ ― 熊本で迷ったらTORUTEへ

事業承継に「早すぎる」はありません。平均年齢を待つのではなく、ご自身の年代でできる準備から始めることが、会社と従業員、そして取引先を守ることにつながります。年齢や状況によって最適な進め方は変わりますので、判断に迷われたときは専門家にご相談ください。

TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、事業承継・M&A・財務コンサルティングを通じて、経営者の皆様の円滑なバトンタッチをサポートしています。「うちはいつ動けばいい?」という段階からで構いません。どうぞお気軽にご相談ください。