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補助金は採択されれば全額もらえる?~事業承継補助金で対象外になりやすい経費と4つの注意点~
2026/09/13 10:18|カテゴリー:事業承継、補助金・助成金

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「事業承継・M&A補助金に採択された」というご連絡をいただくと、私たちも本当にうれしくなります。ただ、そのすぐあとのご相談で多いのが、「採択されたのに、この費用は補助の対象外だと言われた」というものです。採択は“申請した計画が認められた”という段階であって、使ったお金がそのまま全額戻ってくるわけではありません。今回は、熊本市・八代市での相談現場でよく見かける「対象外になりやすい経費」と、事前に押さえておきたい注意点を整理します。

採択と交付決定は別のもの

補助金の手続きは、大きく「申請→採択→交付決定→事業実施→実績報告→補助金の入金」という流れで進みます。このうち多くの方が見落とすのが、採択と交付決定のあいだにもうひと段階あるという点です。採択の連絡が届くと、どうしても気持ちが前に出て、専門家との契約を結んだり、設備の発注を済ませたりしたくなります。けれども、一般に補助金は「交付決定の前に契約・発注・支払いをした経費」は対象として認められません。せっかく採択されても、動くのが早すぎたために補助を受けられなかった、というのはとてももったいない結果です。
実際にあったご相談でも、「買い手が見つかりそうだから先に専門家と契約した」「年度内に間に合わせたくて機械を先に発注した」というケースがありました。事業としては正しい判断でも、補助金のルール上は救えないことがあります。動きたくなったときこそ、いったん手を止めて、事務局や支援機関に確認していただきたいところです。
対象外になりやすい経費の傾向
補助対象となる経費は枠ごとに細かく決められており、名目が近くても対象外になるものがあります。相談現場で説明する機会が多いのは、次のような区分です。
ひとつ目は、会社の通常の運転資金にあたるもの。家賃、人件費、水道光熱費、既存借入の返済などは、補助事業のために特別に必要だと切り分けられないかぎり、基本的に対象になりません。ふたつ目は、汎用性の高いもの。パソコンやタブレット、車両などは「補助事業以外にも使える」と判断されやすく、扱いが慎重になります。三つ目は、消費税や振込手数料といった付随的な費用です。そして四つ目が、支払方法の問題です。現金でのやり取りや、証拠が残らない支払いは確認ができず、対象から外れることがあります。
いずれも、公募回によって考え方が変わることがありますので、最終的には必ず最新の公募要領をご確認いただき、判断に迷う部分は専門家にご相談ください。
「全額」ではなく補助率で戻る
もうひとつ、採択後にギャップが生まれやすいのが金額の感覚です。補助金は使った額の全額が戻る制度ではなく、補助対象経費に補助率を掛けた金額が上限額の範囲で交付される仕組みです。たとえば対象経費が300万円で補助率が2分の1であれば、戻ってくるのは150万円という計算になります。さらに、補助金は原則として後払いですので、いったんは自社で全額を支払う必要があります。
熊本の中小企業の場合、この立替えの期間に資金繰りが苦しくなるご相談が少なくありません。採択された時点で、「いくら立て替えるのか」「入金までどのくらいかかるのか」を金融機関にも早めに共有しておくと、つなぎの相談がぐっとしやすくなります。
証拠書類は事業と同時に集める
補助金は、実績報告が通ってはじめて入金されます。このとき必要になるのが、見積書・発注書・契約書・請求書・振込の記録といった一連の書類です。相見積もりが求められる経費もありますので、あとからまとめて用意しようとすると、どうしても穴が出てきます。
おすすめしているのは、案件を進めながら同時に書類を1か所にためていく方法です。専門家との契約書、成功報酬の内訳、設備の仕様が分かる資料などを、日付順にフォルダへ入れていくだけでも、報告時の負担はかなり変わります。書類が揃わずに減額となるのは、内容が悪かったからではなく、記録が残っていなかったからというケースがほとんどです。
まとめ
事業承継・M&A補助金は、承継やM&Aを前に進めるうえで心強い制度です。ただ、採択はゴールではなく出発点で、交付決定のタイミング、対象経費の区分、補助率と後払い、そして証拠書類という4つの点を押さえているかどうかで、手元に残る金額が変わってきます。次回の公募に向けて準備を進めている方も、まずは自社の予定している支出がどの区分にあたるのかを確認するところから始めてみてください。制度の内容や要件は公募回ごとに変わりますので、詳細は必ず最新の公募要領をご確認いただき、判断に迷う点は専門家にご相談ください。
TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、事業承継やM&Aの進め方と補助金の活用をあわせてご相談いただけます。「この費用は対象になるのか」「採択後に何から動けばいいのか」といった段階のご相談でも構いません。お気軽にご相談ください。
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