TORUTEブログ

買った後の投資にも補助金は使える?~事業承継・M&A補助金『PMI推進枠』の対象と申請前に整理したい4つのこと~

2026/09/18 09:22|カテゴリー:事業承継補助金・助成金

買った後の投資にも補助金は使える?事業承継・M&A補助金『PMI推進枠』

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「補助金は会社を買うときに使うもの」と思われている方が多いのですが、実は引き継いだ「後」に使う枠もあります。事業承継・M&A補助金の「PMI推進枠」です。熊本でも、成約してから「もっと早く知っていれば」というご相談をいただくことがあります。今日はこの枠の考え方と、申請前に整理しておきたいことをお伝えします。

事業を引き継いだ町工場で新しい設備について話し合う経営者と従業員

PMI推進枠は「引き継いだ後」に使う枠

PMIとは Post Merger Integration の略で、M&Aが成約した後に、二つの会社の業務や人材、システムなどを一つにまとめていく作業のことをいいます。事業承継・M&A補助金には、この「買った後の統合作業」を後押しする枠が設けられています。

ここが、専門家活用枠(仲介手数料やデューデリジェンス費用など、成約までにかかる費用が中心)との大きな違いです。承継のプロセスは「契約書に判を押した日」で終わりではなく、むしろそこから本番が始まります。PMI推進枠は、その本番の部分に手当てをする枠だとイメージしていただくと分かりやすいと思います。

何に使える枠なのか

公募回によって整理のされ方は変わりますが、大きくは「統合作業そのものを支える専門家の費用」と、「引き継いだ事業を伸ばすための投資」の二つの方向があります。直近の公募では、後者について事業統合に伴う設備投資を対象にする類型も設けられています。

ただし、どの経費がどこまで対象になるか、補助率や上限額がいくらかは、公募回ごとに見直されます。金額の話が一人歩きしやすいところですので、必ず最新の公募要領をご確認ください。「去年こうだったから」で設備を先に発注してしまうと、対象外になることがあります。

申請前に整理したい4つのこと

PMI推進枠 申請前に整理したい4つのこと

熊本でご相談を受けていて、先に整理しておくと動きが速いと感じるのは次の4点です。

ひとつめは、対象になるM&Aの時期です。いつ成約した案件までさかのぼれるのかは枠ごとに線が引かれています。ふたつめは、経費を使う順番。補助金は原則として交付決定の後に契約・発注した経費が対象で、先に払ったものは見てもらえないのが基本です。

みっつめは、gBizIDプライムなど申請に必要な準備。取得に時間がかかるため、公募が始まってから動くと間に合わないことがあります。よっつめは、統合後にやりたいことの言語化です。「何を、いつまでに、どう変えるのか」が書けないと、申請書の説得力が出ません。

熊本の相談現場で感じること

小規模な承継ほど、成約直後は現場が忙しく、補助金どころではなくなります。従業員の方への説明、取引先へのあいさつ回り、給与計算や保険の切り替え。気がつくと数か月が過ぎ、公募が締め切られていた、という流れは珍しくありません。

ですから私たちは、成約前の段階から「引き継いだ後に何に投資したいか」を一緒に書き出しておくことをおすすめしています。買い手側にとっては、統合後の計画を先に考えることが、そのまま価格交渉や引き継ぎ条件の整理にもつながります。補助金が取れても取れなくても、この作業自体が無駄になりません。

なお、申請にあたっては認定経営革新等支援機関などのサポートを求められる場面もあります。制度の細かい要件は変わりますので、自社が対象になるかどうかは早めに専門家にご相談ください。

まとめ

事業承継・M&A補助金には、成約までを支える枠だけでなく、引き継いだ後の統合や投資を支えるPMI推進枠があります。ポイントは、対象となるM&Aの時期、経費を使う順番、gBizIDなどの事前準備、そして統合後の計画を言葉にしておくことの4つです。いずれも、成約してから慌てて調べるより、交渉の途中から頭に入れておいたほうが確実に動けます。

TORUTEは熊本市・八代市を拠点に、事業承継とM&Aのご相談をお受けしています。「うちの承継は補助金の対象になるのか」「買った後の設備投資をどう組み立てるか」といった段階のご相談でも構いません。お気軽にご相談ください。