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無償で会社を譲り受けても大丈夫?~1000万円以下の少額案件で買う側が確認したい4つの点~

2026/08/30 10:05|カテゴリー:M&A

無償で会社を譲り受けても大丈夫?~1000万円以下の少額案件で買う側が確認したい4つの点~

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。

「無償でいいから引き取ってほしい」——1000万円以下の少額案件では、こうした声を聞くことが珍しくありません。買う側から見れば、元手がかからずに事業が手に入る話に見えます。ただ、実際に無償の事業譲渡が動き出すと、金額がゼロであることと、負担がゼロであることは別だと気づく場面が出てきます。今回は、無償あるいはそれに近い金額で会社や事業を譲り受ける側が、話を進める前に確認しておきたい点を整理します。

無償で会社を譲り受けても大丈夫?

なぜ「無償で譲りたい」という話が出るのか

譲る側の事情はさまざまですが、多いのは、後継者がおらず、廃業すると原状回復費用や従業員の退職金でかえって持ち出しになるという状況です。誰かが引き継いでくれるなら、価格にはこだわらないという判断になります。つまり無償の案件は、事業そのものに価値がないという意味とは限らず、譲る側が「早く確実に引き継ぎたい」ことを優先した結果として出てくることがあります。一方で、赤字が続いている、借入が重い、設備の更新時期が迫っているといった理由で価格がつかないケースもあり、どちらなのかを見分けることが最初の作業になります。

引き継ぐのは、資産だけではない

株式譲渡の形で会社ごと引き継ぐ場合、帳簿に載っていない負担も一緒に移ります。未払残業代、退職金の積立不足、係争中の案件、リース契約の残債などが典型です。事業譲渡の形であれば、引き継ぐ資産と契約を選べる分、こうした負担を切り分けやすくなりますが、その代わり取引先との契約や許認可を結び直す必要が出てきます。無償だからと簡単に考えず、少額案件であっても、決算書と主要な契約書、従業員の雇用条件は最低限確認しておきたいところです。

無償でも税金や費用は発生し得る

価格がゼロでも、手続きに伴う費用はかかります。登記や名義変更の実費、専門家に依頼する費用のほか、譲り受ける財産の内容によっては税務上の取扱いが問題になることもあります。無償や著しく低い価格での取引は、税務上は時価で評価し直される考え方があるため、法人が受け取る場合と個人が受け取る場合とで扱いが変わります。金額の大小にかかわらず、契約の形を決める前に税理士など専門家にご相談ください。個別事情により結論は異なります。

引き継いだ後に回る資金があるか

買う側が見落としやすいのが、譲り受けた後の運転資金です。取得費がゼロでも、仕入や人件費は翌月から発生します。売掛金の回収まで数か月かかる商売であれば、その間の資金を自分で用意しなければなりません。また、譲る側の社長が個人保証している借入がある場合、引き継ぐのか、金融機関と交渉して外すのかを事前に決めておく必要があります。取得価格よりも、引き継いだ後の数か月をどう乗り切るかのほうが、実際には重要になる場面が多いといえます。

まとめ

無償譲渡を受ける側が確認したい4つの点

無償の事業譲渡は、譲る側にも買う側にも合理性がある選択肢です。ただ、価格がゼロであることは、負担がゼロであることを意味しません。譲りたい理由、簿外の負担、税務上の取扱い、引き継いだ後の資金という4つの点を確認したうえで判断すれば、少額案件でも納得のいく引き継ぎにつながります。制度や税務の取扱いは個別事情により異なりますので、実際に進める際は専門家にご相談ください。

TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、事業承継とM&Aのご相談をお受けしています。譲る側・譲り受ける側のどちらの立場でも、まずは現状を整理するところからお手伝いします。お気軽にご相談ください。