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事業承継
M&Aの仲介手数料に補助金は使える?~事業承継・M&A補助金『専門家活用枠』の対象と申請の流れ~
2026/08/19 08:43|カテゴリー:事業承継、補助金・助成金

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。
「会社を譲りたいが、仲介会社やアドバイザーに支払う費用が読めない」「専門家に頼むほどの体力が、いまの会社にあるだろうか」。M&Aを検討し始めた経営者の方から、こうしたご相談をよくいただきます。実は、M&Aのときに専門家へ支払う費用の一部は、国の補助金で手当てできる場合があります。それが「事業承継・M&A補助金」の専門家活用枠と呼ばれる枠組みです。今回は、この枠がどんな費用を対象にしているのか、申請はどう進むのか、そして使うときに注意したい点を、熊本の相談現場の視点で整理します。

結論:M&Aの専門家費用は、補助の対象になり得る
先に結論からお伝えします。事業承継・M&A補助金には、経営資源を引き継ぐ側・引き継がせる側の双方が使える枠が用意されており、そのうち専門家活用枠は、M&Aの成立に向けて外部の専門家へ支払った費用を対象としています。売り手(譲渡側)でも買い手(譲受側)でも申請でき、譲渡が成立しなかった場合でも一定の範囲で認められる仕組みが設けられてきました。
補助率や補助上限額、対象となる期間は公募回ごとに見直されます。金額の目安だけで判断せず、必ずその回の公募要領で確認することが前提になります。それでも「専門家費用は自己負担しかない」と思い込んだまま検討をやめてしまうのは、選択肢を自ら狭めることになります。
対象になる費用・ならない費用
おおまかに言えば、対象になるのはM&Aを前に進めるために外部へ支払う費用です。仲介手数料やファイナンシャル・アドバイザー(FA)への報酬、企業概要書の作成やバリュエーション(企業価値評価)にかかる費用、デューデリジェンス(買収監査)の費用、契約書のリーガルチェック費用などが典型例です。
一方で、社内の人件費、日常的な顧問料、会社の運転資金や設備の購入費用といった、M&Aと直接結びつかない支出は対象外とされるのが一般的です。また、支援機関の登録状況など、依頼先に関する要件が設けられている場合もあります。「誰に払ったか」「何のために払ったか」の両方が問われる、と考えておくとイメージしやすいでしょう。
申請の流れ:交付決定の前に契約しないこと

実務で最も多い失敗が、交付決定を受ける前に契約や支払いを済ませてしまうケースです。補助金は原則として、交付決定後に発生した経費が対象になります。話が動き出してから慌てて申請しても間に合わないことがあるため、専門家に依頼する段階から補助金の利用を視野に入れておく必要があります。
gBizIDプライムの取得には一定の日数がかかりますので、検討を始めた時点で準備しておくと安心です。認定経営革新等支援機関や登録支援機関との関わり方も、公募回によって求められる内容が異なります。
使う前に確認しておきたいこと
補助金はあくまで費用の一部を後から補うものであり、いったんは自社で立て替える必要があります。資金繰りへの影響を見込んでおきましょう。また、採択されなかった場合にM&A自体をどうするのか、あらかじめ方針を決めておくことも大切です。「補助金が通ったら進める」という前提だと、相手先との交渉が止まってしまいます。
さらに、補助金には実績報告や証拠書類の保管といった事後の手続きが伴います。見積書・契約書・請求書・振込記録の整合が取れていないと、対象と認められないこともあります。書類は最初から残す前提で進めてください。
まとめ
事業承継・M&A補助金の専門家活用枠は、M&Aの専門家費用の負担を軽くする有力な選択肢です。ただし、対象経費の範囲、交付決定前の契約の扱い、補助率や上限額といった要件は公募回ごとに変わります。ご検討の際は必ず最新の公募要領をご確認ください。
TORUTEでは、熊本市・八代市を中心に、事業承継やM&Aのご相談をお受けしています。補助金を使えるかどうかは会社の状況やスケジュールによって異なりますので、「うちの場合はどうか」という段階からで構いません。判断に迷われる点があれば専門家にご相談いただき、その一つとして当社もお気軽にご相談ください。
これから危ない企業に共通する特徴とは?~熊本の相談現場で見る、決算書で確認したい5つの危険信号~
2026/08/15 10:26|カテゴリー:事業承継

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。
「これから危ない企業」と検索される経営者の方から、最近こんなご相談をいただきます。「うちは赤字ではないが、このまま続けて大丈夫だろうか」「取引先が危ないという噂を聞いた。見分ける方法はあるのか」。危ないかどうかを決めるのは、景気や業界の評判ではなく、自社の数字と人の状態です。今回は熊本の中小企業の経営者に向けて、危険信号をどこで確認するか、そして信号が出ていたときに何ができるかを、相談現場の視点でお伝えします。

「これから危ない企業」は、赤字になる前に兆候が出ている
結論からお伝えすると、経営が行き詰まる会社の多くは、赤字に転落するより前に兆候が表れています。私たちが熊本でご相談をお受けしていて感じるのは、決算書上は黒字でも、資金繰り・取引構成・人の面ですでに危うさを抱えている会社が少なくないということです。逆に言えば、決算書と社内の状態を定点で確認していれば、まだ打ち手が残っている段階で気づけます。「危ない企業かどうか」は、業績が悪化してから判断するものではなく、悪化する前に見つけるものだとお考えください。
決算書と社内で確認したい5つの危険信号

具体的に、私たちが会社の状態を見るときに必ず確認している項目が5つあります。専門的な分析の前に、経営者ご自身で確認できるものばかりです。
1つ目は手元資金の厚みです。現預金が月商の1か月分を下回る状態が続いていれば、突発的な支出に耐えられません。2つ目は借入金の返済年数。借入残高を年間の利益と減価償却費の合計で割ったとき、10年を大きく超えるようであれば、返済が事業の重荷になっています。3つ目は売上の偏りです。特定の取引先に売上の3割以上を依存していると、その一社の方針転換で経営が揺らぎます。4つ目は社長への依存度。受注も見積りも金融機関との交渉も社長でなければ回らない状態は、社長が倒れた瞬間に事業が止まるということです。そして5つ目が後継者の有無。60代を超えて後継者が決まっていない会社は、業績にかかわらず時間の制約を抱えています。
信号が出ている会社ほど、選べる道は早く狭まる
ここが最も重要な点です。危険信号が出ている会社ほど、時間の経過とともに選択肢が減っていきます。手元資金がある段階なら、金融機関との条件見直し、事業の絞り込み、後継者の育成、M&Aによる譲渡と、複数の道から選べます。ところが資金が細り、債務超過に陥ってからでは、買い手候補が現れにくくなり、実質的に廃業しか残らないという場面も出てきます。熊本でも「もう少し早くご相談いただいていれば」と感じるケースは少なくありません。危ないと感じた時点が、実は最も選択肢が多いタイミングなのです。
熊本の経営者が、いまから始められること
まずは直近3期分の決算書を並べ、先ほどの5つの項目がどう推移しているかを確認してください。1年ごとの数字では見えない傾向が、3期並べると見えてきます。そのうえで、改善で立て直せるのか、他社との統合や譲渡を視野に入れるべきなのかを整理します。判断に迷う場合は、顧問税理士や商工会議所、熊本県事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的窓口も活用できます。なお、支援制度や補助金の内容は年度や公募回によって変わりますので、利用を検討される際は必ず最新の公募要領をご確認いただき、具体的な適用可否は専門家にご相談ください。
まとめ
「これから危ない企業」かどうかは、業界の評判ではなく、手元資金・借入返済年数・売上の偏り・社長依存・後継者の有無という5つの信号に表れます。そして信号が出ている会社ほど、選べる道は早く狭まります。数字を並べて確認し、まだ選択肢があるうちに方向を決めることが、会社と従業員を守ることにつながります。
TORUTEは熊本市・八代市を中心に、県内の中小企業の事業承継・M&A・財務のご相談をお受けしています。「うちは大丈夫だろうか」という段階のご相談こそ、打ち手が最も多く残っています。現状の整理からで構いませんので、お気軽にご相談ください。
熊本で事業継承を考え始めたら?~「事業継承」と「事業承継」の違いと、まず整理したい3つのこと~
2026/08/11 10:32|カテゴリー:事業承継

こんにちは。熊本の事業承継・M&AコンサルティングファームのTORUTE(トルテ)です。「そろそろ会社の引き継ぎを考えないといけない」と思い立って検索したとき、「事業継承」と「事業承継」の二つの表記が出てきて戸惑った、という声をよくいただきます。どちらが正しいのか、そして熊本で実際に動き出すとしたら何から手をつければよいのか。今回はこの入口の疑問に正面からお答えします。

結論:制度上の言葉は「事業承継」。ただし入口はどちらでも構いません
国の補助金や税制の名称、中小企業庁のガイドラインで使われているのは、すべて「事業承継」です。「承継」は地位・権利・義務をまとめて受け継ぐことを指す法律用語で、株式や許認可、借入金の保証といった「見えない部分」まで引き継ぐ場面に使われます。一方の「継承」は、技術や精神など形のないものを受け継ぐ一般的な言葉です。
とはいえ、実務で「事業継承と書いたから手続きができない」ということはありません。大切なのは表記ではなく、引き継ぐ対象が「社長の椅子」だけではないと理解しておくことです。株式、経営者保証、取引先との関係、従業員の雇用まで含めて動かすのが事業承継だと押さえておけば、その後の相談がぐっとスムーズになります。
まず整理したいこと① 誰に引き継ぐのかを仮でも決める

選択肢は大きく三つ、親族内承継・従業員(役員)承継・第三者へのM&Aです。この三つは必要な準備も期間も費用も違うため、方向性が定まらないまま進めると、どの準備も中途半端になってしまいます。
現時点で確定していなくても構いません。「息子に打診はしているが返事待ち」「工場長が有力だが資金面が不安」といった仮置きで十分です。仮でも軸が決まると、次に確認すべき論点がはっきりします。
まず整理したいこと② 自社株と経営者保証の現状
実際の相談現場で足止めになりやすいのが、この二つです。自社株が先代の兄弟や退職した元役員に分散したままになっているケース、あるいは相続によって現経営者以外の親族へ渡っているケースは珍しくありません。株が散っていると、承継の場面で意思決定が滞ります。
また、金融機関からの借入に社長個人の保証が付いている場合、後継者がその保証を引き継ぐことをためらい、話が止まることもあります。「経営者保証に関するガイドライン」に沿った対応で解除できる可能性もありますので、金融機関や専門家に早めに相談しておくと選択肢が広がります。
まず整理したいこと③ 会社を「引き継げる状態」にできているか
社長の頭の中にしかない情報が多いほど、引き継ぎは難しくなります。主要取引先との条件、価格の決め方、職人の段取り、許認可の更新時期。これらが書き出されているだけでも、後継者にとっても買い手にとっても評価は変わります。
決算書の数字を良く見せる作業よりも、こうした「見えない資産の見える化」のほうが、結果的に会社の価値を高めることが多いというのが実感です。
熊本で動き出すときの進め方
熊本県内には、熊本県事業承継・引継ぎ支援センターや商工会議所、金融機関の相談窓口があり、無料で相談できる入口が用意されています。まずは現状を整理して持ち込むことをおすすめします。補助金や税制の特例を使う場合は、適用の要件や申請時期が公募回ごとに変わりますので、必ず最新の公募要領をご確認いただき、判断の前に専門家にご相談ください。
まとめ
「事業継承」と検索して調べ始めた方も、入口はそれで十分です。そこから、誰に引き継ぐか・自社株と経営者保証・引き継げる状態か、という三点を整理していけば、次にすべきことは自然と見えてきます。
TORUTEは熊本市・八代市を中心に、県内の中小企業の事業承継とM&Aをご支援しています。「まだ具体的には決まっていないが、話だけ聞いてみたい」という段階でも構いません。お気軽にご相談ください。
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